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治療例

実際の症例とその治療前後をご紹介いたします。
様々なケースがありますので、随時更新しております。

治療例1(デーモンシステム)

2011年3月10日更新

当院で実際に治療したケースを供覧して頂きます。デーモンシステムでは、歯の動きが速いことをご確認ください。また、歯列が拡大する様子や、抜歯した後がどうなるかも合わせて詳細に見てゆくと、治療の流れがイメージしやすくなると思います。

さて、この写真は、初診時年令22才2ヶ月男性の歯並びです。デーモンシステムを用いて治療し、治療を終了するまでの連続写真になっています。1)~6)の順に見てください。治療期間は1年8ヶ月です。

1)初診時 p_daemon_06s.jpg

初診時の状態を見てください。上下顎の前歯が乱ぐい状態になっています。こういう状態を矯正歯科では叢生と呼びます。また、上顎前歯が、下顎前歯より 11mmも前に出ています。いわゆる出っ歯ですが、矯正歯科では上顎前突と呼びます。これらの所見より、この症例の診断名は、上下顎前歯部に叢生を伴う上顎前突症となります。

2)治療途中 p_daemon_07s.jpg

上顎は前から数えて4番目の歯を抜きました。これは、上顎前歯を後退させるためです。下顎は叢生が酷いものの、デーモンシステムによる拡大効果を期待して、非抜歯で並べることにしました。

3)治療途中 p_daemon_08s.jpg

治療後2ヶ月目の写真です。上下顎とも、歯が動き始めているのが確認できますが、特に下顎の歯の移動が明らかです。

4)治療途中 p_daemon_09s.jpg

治療後4ヶ月目の写真です。驚くことに上下顎とも叢生状態がほぼ改善されています。また、右端の写真を見ると、上顎前突も急速に改善されたことが分かります。上顎の抜歯スペースが半分くらいになっているのが確認できます。また、下顎の叢生は歯列が横方向に拡大されたことにより改善されました。このような、劇的な変化は、他の装置ではなかなか認められないものです。

5)治療途中 p_daemon_10s.jpg

治療後9ヶ月目の写真です。抜歯でできたスペースを閉じるために、Closed coilと呼ばれる、伸ばした状態でセットすると持続的に縮んでいくバネを装着しています。抜歯スペースがさらに少なくなったのが確認できます。その後スペースを完全に閉じるのに、4ヶ月かかりました。

6)動的治療終了時 p_daemon_11s.jpg

1年8ヶ月目に装置を撤去した時の写真です。全ての歯がキレイに並び、抜歯してできたスペースも完全に閉鎖されています。上顎前突も見事に改善されています。スペースを閉じてから⑥までは7ヶ月かかりました。最初の頃の治療ペースと比べると、とても遅く感じますが、この段階・時期をフィニッシングといって、しっかりとした噛み合わせを確立するためにどうしても必要な期間になります。デーモンシステムといえど、このフィニッシングをいい加減にすると、後戻りの原因になりますので、治療に慎重さが要求されます。

この症例を、通常の装置で治した場合2年6ヶ月はかかると思われますが、1年8ヶ月で終了しましたので、治療期間は約33%短縮されました。下顎前歯の裏側には、細いワイヤーが接着されていますが、これは、歯並びが後戻りしないようにするためです。写真には示していませんが、上下顎とも夜間就寝時に、リテーナーと呼ばれる取り外し式の装置も併用して、後戻りを防いでいます。



文責:柴口竜也

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